前回に続き、テニスと学業の両立について、
プロテニスコーチとして思うことを書いてみます。
「今から20年ほど前(西暦2000年頃)は、子ども達の体力低下が問題となり、
学校教育はスポーツを推奨しており、テニスの世界においても、
『大会で成績を残すことによって、高校・大学に推薦で進学したい』、
という希望が多く、その道も広かった。
のちに『ゆとり教育』になり、学校の勉強だけでは不安ということから、
塾に行くのが当たり前の時代になった。
塾に期待する親、行けば成績が上がると思う子ども・・・
本来は、『自分がどう勉強に取り組むか』が大事であるのに、
実行できている子が少ないと思います。
子ども自身が考える前に親が答えを出してしまって、
自立・成長を遅くしているケースも多々見られます。
頭の良い子は、自分で考えて答えを出すものです。
自分なりに一生懸命考えて、分からない時に初めて、
親や信頼できる指導者に聞くというスタンス。このことから、
成績優秀で運動能力も高い子に、テニスにおいても好成績を残す選手が
多いのではと思います。
今年、千葉大学三年生となった、春日西のアカデミーのOBである『K君』は
U14では九州の5位で、テニスで有名な高校からの勧誘もありました。
しかしながら、勉強面でも成績優秀だった彼は、
地元の筑紫丘高校への進学を選択。
高校でもテニスを続け、九州大会等で活躍していました。
現在は千葉大学のテニス部に所属し人生を楽しんでいるようです。
福岡の実家に帰省すると、必ず春日西テニスクラブに顔を出し、
礼儀も兼ね備えた人物に成長しています。
K君のようなOBは、ほかにもいますので、また折を見て、
エピソードを紹介できればと思います。
迷っている親御さん、子どもさんにとって、少しでも参考になれば幸いです。」
(石津コーチ 談)